3.じいちゃんの役に立てた
じいちゃん(97歳)がこっそり来て
「ちょっとおれの部屋きて」と言われた。
「テレビが映らないから助けれてくれ」
と言われて、見てみたらたしかに
画面がずっと砂嵐になっていた。
よく見たら
というか、よく見なくても
「地デジ」ではなく「アナログ」になっているだけだった。
でもこのことをじいちゃんは
僕の父や母には気恥ずかしくて聞けなかったのだ。
一体いつから
この状態だったんだろう。
じいちゃんにとって、
テレビは生活に欠かせないものなのに。
「地デジ」のボタンを一回押しただけで
あれだけ感謝してもらえるとは。
早く気づいてあげられなくてごめん。
日頃からもっと早く家に帰れていればなあ。
ちょくちょくじいちゃんの部屋に遊びにいくようにしよう。